ながしまゲームデー
総勢12名と小ぶりな大会規模であるが、ここに集まったのは生粋のmtgジャンキー。シングルエリミの決勝戦にはどんなドラマがあったのかを記載していく。
決勝戦に進んだのは真下と川崎。
真下は群馬から県外遠征に積極的な強豪プレイヤーだ。気さくな人柄で親しみやすい男だが、そのマジックに向かう姿勢はち密で繊細。メタを細かく読み数々のデッキを使いこなす。
対する川崎は筆者とは余り面識がないが、彼の独創性が今回の彼のデッキから如何なく読み取れるだろう。
どちらも筆者は対戦し、そして打ち負かされた相手なのだが、今回のこの二人は、決勝に進めるだけの何かを持っていた。

1戦目
先攻は真下。使用デッキは速度に優れるジェスカイアグロだ。対して川崎は緑黒ドレッジという珍しいデッキだ。前々から存在していたアーキタイプではあるが、オリジンの新カードを加えて進化している。
シングルエリミの決勝戦まで来た彼の実力とそのデッキの力は本物だろう。しかし川崎に不運が見舞われる。痛恨のダブルマリガン…幸先の悪いスタートとなった。

先攻の真下、赤白占術土地を設置しターンエンド。返しに川崎は森からのラノエルと滑り出しは五分に見える。
両者土地を伸ばし、次のアクションを先に行ったのは真下。「ヴリンの神童ジェイス」をプレイ。後に聞くと4積という。オリジンの新カードの可能性を細かく評価し、適切な役割を与える真下の構築力が光るチョイスだ。対する川崎はマナ基盤を4マナまで伸ばすも何も出来ずターンを終える。
もたつく川崎に真下が追い打ちをかける。ジェイスが手札の質と墓地を溜め、「魂火の大導師」をプレイし、手札と盤面を構築していく真下。対する川崎は何もできないままターンを返す。
そして決定的なカードが真下の手札から放たれた。「嵐の息吹のドラゴン」をプレイし、一気に攻勢を苛烈にしていく。
川崎は「無慈悲な処刑人」をプレイし、「魂火の大導師」を倒すが、本命のドラゴンには届かない。
上空からは無人の野を駆けるようにドラゴンが川崎のライフを削っていく。
そして最後の決着は、真下が川崎のターンエンドに「乱撃斬」で直接ダメージを与え、返しの真下のターン、ドラゴンの攻撃と、変身したジェイスによってフラッシュバックされた「乱撃斬」で決着が着いた。
ダブルマリガンに見舞われ、後手という最悪のスタートから川崎が一矢報いることは出来なかった。
真下が勝利。

2戦目
川崎が先攻。しかし、またしてもマリガン。土地が1枚しかないハンドでは事故は目に見えている。マリガンの後、キープを宣言。真下にマリガンはない。
先攻の川崎が動く。「サテュロスの道探し」をプレイし土地を伸ばそうと…しかし、土地が捲れることなくすべて生物。不運が続く。
真下はタップインの土地を置き、ゆったりと土地基盤を整えていく。
対して川崎は3枚目の土地を置き、「墓刃の匪賊」をプレイ。構築では珍しい生物であるが、緑黒ドレッジにはうってつけの新戦力だ。
返しのターン、真下は言い知れぬ脅威を感じてか、早々に「炙り焼き」をプレイ。「墓刃の匪賊」を早々に墓地の肥やしにする。
しかし、川崎は止まらない。全く仕事をしない「サテュロスの道探し」に夜の咆哮獣を授与して5/5の戦力にする。突然降って湧いた戦力が一気に戦況に戦慄を走らせる。
対して真下、手札から解答はないのか、「カマキリの乗り手」をプレイし、速攻で攻撃し、ダメージレースで応戦しターンエンド。
川崎の道探しが5/5で攻撃。その勢いは止まらない。変異クリーチャーをプレイしてターンを渡す。
緊張の5ターン目に長考する真下。戦略を立てる。ライフは川島が16、真下が9と真下には苦しい状況だ。真下は「カマキリの乗り手」で攻撃し、ターンを返す。
川崎は変異生物を表にする。現われたのは「棲み家の防御者」。能力で墓地から土地を回収しセット。そして2枚目の「夜の咆哮獣」を授与しようとする…が、真下の手にはカウンターがあった。しかし攻勢は緩めず、全軍攻撃。真下はカマキリで防御者と相討ちさせ、道探しの攻撃を受けライフは一気にレッドゾーンへ。
真下のターン。しかし何もせずターンエンドを宣言。真下の場には何も生物はいない。
川崎が8/8の道探しに攻撃を指令する。真下の手には対処のカードは…真下の手札から零れることはなかった。
川崎が勝利。

3戦目
真下が先行。両者ともマリガンなくキープを選択。
両者順調に土地を2枚まで並べ、先に真下が「ヴリンの神童、ジェイス」をプレイする。対して川崎は「神々の融和」から生物を手札に引き込み、墓地を肥やしていく。
真下にとって救いなのは、川崎のデッキは一撃は大きいが、序盤はゆったりする点だ。最速でプレイされたジェイスが真下の手札の質をゆっくりと確実に高めさせていく。
対して川崎は2枚目の「神々の融和」をプレイし、ターンエンド。
しかし不運が再び川崎を襲う。土地は2枚で止まり、さらに膨れ上がった手札から1枚ディスカードと動きが悪い。
真下はゆっくりと土地を伸ばし、ジェイスで手札の質を高めていく。
川崎にとって救いなのは真下の盤面にアタッカーが未だ見えないところだ。土地を求め「サテュロスの道探し」をプレイ。今度はしっかりと仕事をして、「ヨーグモスの墳墓、アーボーグ」を引き込むことが出来た。3枚目の土地をセットする。
対して真下のターン。5枚目土地を置いてから、それまでの静寂が引き裂かれるように一気に戦場に緊張が走る。真下は初の攻撃用生物「熟練した扇動者」をプレイする。3マナ域の中で最高の攻撃性能を持つ強力な戦闘生物だ。生み出されたゴブリントークンが攻撃、しかし道探しにチャンプブロックされ、ターンを終了。
対する川崎は3マナから「墓刃の匪賊」をプレイ。1/4のタフなボディで相手の攻勢に備える。しかし、土地が置けないままターンを終える。
真下の攻勢は一気に火が燃え広がるように勢いを増す。「ヴリンの神童、ジェイス」はPWへと覚醒し、トップ能力を起動、対象は墓刃の匪賊へ。パワーが0以下では自慢の接死も意味をなさず、ただの壁へと化す。さらに真下は「嵐の息吹のドラゴン」をプレイし、全軍攻撃。一気に川崎のライフを攻める。
盤面を構築したい川崎。また「サテュロスの道探し」をプレイするが…土地引けない。無情、無情、ひたすら無情。
何も出来ない川崎を真下の生物が襲う。川崎は、「棲み家の防御者」を出すも、ましもの手札から見えた打消し呪文。僅かな抵抗さえ許さない。
そして決着の時、真下は「カマキリの乗り手」をプレイし、総攻撃で川崎のライフを0にするのだった。
真下が勝利。

もしあの時川崎がマリガンに見舞われなければ、もしあの時、「サテュロスの道探し」が土地を引き込んでいてくれたら…この結果は変わっていたのかもしれない。
運も大きく関わるゲームなのがmtgだ。実際、今回ゲームデー優勝者の真下は以前の大きな大会において、圧巻の「0-5」という伝説を持つ男だ。
mtgにおいて、運命は等しく誰にも微笑み、そして見放すものなのかもしれない。

だから最後に一言、以下を添えて今回のカバレッジを終了しよう。

mtgは、運命と言う不条理の隙を知略と戦略とブラフによって、勝利は積み重ねられていくのだ(ドヤァ)

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